• MY FRIEND IN NEWYORK

    〜昨日・今日・明日〜

  • CROSS TALK

     

    昨日・今日・明日

     

    己の過去を肯定することにより見えてきた、2018年7月11日のイグニッション・ポイント。

    2017年に現在活動中の2を結成し、2年目に突入した。
    この1年間で2枚のアルバムをリリースしてきた彼らは、今、変革期を迎えようとしている。
    それはなぜか。
    2のバンドとしての主なコンセプトは、こうだ。

    「自分たちのこれまでがファーストストーリーであるならば、この今あるセカンドストーリーでファーストの自叙を塗り替えていこう。」

    彼らは2が2度目のバンドであることを自ら打ち出し、
    過去を捨て去るのではなく、肯定しながら這い上がっていく様を劇場型的に表現してきた。
    そんな彼らがこれまでに描いてきた、セカンドストーリーの節目が見えてきたのだ。

    6月20日から全国7か所初のワンマンツアー「GO TOUR THE NEW WORLD」が始まる。

    そして7月11日。そのツアーファイナルを迎える場所は渋谷CLUB QUATTRO。
    この場所にVO./GT.の古舘佑太郎は並々ならぬ想いを抱いている。
    何故なら此処は、3年前の2015年3月25日に、自身が10代の頃に組んで率いたThe SALOVERSの、事実上の解散の意であった活動休止前、最後のライブを行ったのが此処、渋谷CLUB QUATTROだったからだ。

    ファーストストーリーが終結したこの最後の場所で、彼はどんな想いでライブを行うのか。

    そしてそこから新たに始まる次章はどんなものなのか。

    この4月、単身でN.Y.を訪れた古舘が、現在N.Y.在住であり、元バンドメイトでもあり古舘の幼馴染でもあるThe SALOVERSドラマー藤川雄太(2のGO 2 THE NEW WORLD収録曲”MY FRIEND IN NEW YORK”のモデルでもある)を迎え対談を敢行。

    これまで黙す語らずの姿勢を貫いていた彼らだったが、ここで初めて生々しいSALOVERS解散秘話にも触れた。それらを織り交ぜながら、2の現在の定点置を紐解いていこうと思う。

     

    ーー3年前の渋谷CLUB QUATTRO覚えてますか?


    古舘・藤川「覚えてます。」


    ーー3月25日。その日を最後に活動休止し、おふたりはどんな時間を過ごしてましたか?


    古舘「はい、確か俺らふたり同じバイトを始めたよね?」


    藤川「あ、そうだ。」


    ーーなんのアルバイトですか?


    古舘「知り合いのカフェで。」


    藤川「日曜限定だったよね。」


    古舘「そうそう、でもね、あの頃さ、ゆうたがドラムでさ、ソロをやろうとしてたんだよね?」


    藤川「そうだ。俺をドラム兼マネージャー兼ディレクター、みたいな謎のポジションにしようとしてたよね(笑)。」


    古舘「そうそう(笑)。でも結構当時話してて盛り上がったよね?」


    藤川「なったなったなった。」


    古舘「で、その座組でやっていこうか、みたいな。」


    ーーそんな人、聞いたことありません(笑)。


    藤川「そう、で、それと同時によくわかんないけどすぐさま就職活動に勤しむという(笑)。で、その職先の応募締め切りが3月31日で、全く何するか把握していないのにとりあえず応募に出して。その就職活動と並行してどうするか考えてて。」


    古舘「そうだ。その時、俺も本気で音楽をやっていこうって流石にまだ思えてなかったんだけど、ソロでゆうたと一緒にやりたいな、くらいのライトさだったよね。でもゆうたはゆうたで、大学卒業のタイミングで就職活動もしてるし、しかもゆくゆくは実家の家業を継がないといけないとかあって、揺れ動いてたよね?」


    藤川「クッソ揺れ動いてた。」


    古舘「で、俺の誘いにも揺れまくってたし。」


    藤川「そうそう、他のバンドのサポートとかも誘われたりしてて。でもそこに関しては揺れてなかったなあ。どっかでSALOVERS以外で叩くって気にはなれなかったから。勿論声掛けて頂いてありがたかったんですけど、生業としては俺はもう無理だと思ってたから。」


    古舘「そんなこんなしてたら、ゆうたが見事に就職落ちて玉砕して。で、海外行くかみたいな流れになって。」


    藤川「そう、海外に行くか、フルのドラムを叩くかの二択になり。」


    古舘「ずっと悩んでてね。俺ら幼稚園からずっと一緒で二コイチだったじゃない?で、ある日、三茶の裏路地で人生初のゆうたを手放すという(笑)。」


    藤川「あはははっ(笑)あったあった。あれなんの時だっけ?例の号泣会(※1)だよね?」


    ーー何するにも一緒でしたもんね?


    古舘「そう、号泣会(笑)。三茶の串カツ田中の裏で…。」


    藤川「いや、違うよ、あそこだよ、淳治さん(※2)行きつけのBAR?居酒屋?の敷地内だよ。」


    古舘「ああ、そうだ。まだ昼間で青空の下だったよね。なんでそうなったか覚えてないけど、何故かそこで話そうってなったよね。」 


    藤川「うんうん。」

     

    古舘「で、俺が言ったんだよね?話の切り出し。」


    藤川「いや、違うよ、その前にワンクッションが実はあってさ。探ってきたんだよ、フルが。俺の心象を。」

     

    古舘「ああ、うん。」


    藤川「そろそろ進路決めようぜって。でもフルはフルなりに俺のことを考えてくれてるの、わかっててさ、俺も。そんな中で答えを出さないといけなくて。その路地裏手放しの前に、謎の打ちっぱなしに行ったんだよ(笑)。」

     

    ーーゴルフのですか?

     

    藤川「はい、葛西のデカい練習場に行ってさ。で、フルが ”これ難しい話じゃないからさ”なんてジャブを打ってきて。俺も俺でそれはわかってたんだけど、自分が何をしたいのかわかってなくて。で、そこで一週間考えて、って言ってくれて。」

     

    古舘「ああ、そうか。あん時ゆうた、今後の人生どうするの?ドラムやるの?やらないの?的な話をすると、めっちゃテンション落ちてたもんね。」

     

    藤川「嗚咽が止まんなかった(笑)。」

     

    古舘「だね(笑)で、その三茶の裏路地でさ、確か”ゆうたはドラムやらない方がいい”って俺から話したよね。」


    藤川「そう、フルから言ってくれた。俺からすると助け船だよね(笑)。」


    古舘「俺とゆうたは今までの人生ずっと一緒だったけど、初めて此処でお別れだ、って話をして。」


    藤川「キショッ(笑)。」


    古舘「(笑)で、ゆうたが泣き出して…。」


    藤川「絵に描いたような大号泣(笑)。ヒッヒッ!って嗚咽して。」


    古舘「そう、その大号泣の果てに、ふたりでもう音楽はしていかないって決まって。SALOVERS終わった時点で本当は決まっていたのに、アンコールというか延長戦をふたりで終止符を打ち…。」


    ーーそんなことがあったんですねえ…。会っていない時はそれぞれどんな暮らしぶりだったんですか?


    古舘「その時、もう俺らの生活、終わってたんですよ。」


    藤川「もう、ぐっちゃぐちゃですよ。」


    古舘「俺もゆうたも、将来のこととか何にも見えてなくて。」


    藤川「まず俺は謎のパチスロ活動を始めて、虚無感を味わい…。」


    古舘「(笑)それで酒もクソ呑んでたし。」


    藤川「そう、パチスロ自体では負けてなかったから、そのお金握りしめて焼肉行って酒呑んで、みたいな生活してた。」


    古舘「俺も俺で毎日酒呑んでるような生活していました。音楽ソロでやるとか言いつつ、殆ど作ってませんでしたし。」


    ーーやはりこれまでに普通にあった日常が崩れてしまい、茫漠としてしまったんでしょうか。


    古舘「糸が切れた、ってのはありましたね。で、ぼんやりアメリカに旅立ったりしたんですけど、何も掴めず。そもそも何も宿してないので、
    掴めないのは当たり前なんですが。で、日本に帰ってきて、ようやく中尾憲太郎さん(※3)とかオータコージ(※4)さんとかとソロで動き出すようになって。」


    藤川「あとPとね。」


    古舘「そう(笑)。加藤綾太ことP助が現れ。その頃ゆうたもスタッフ的な感じで手伝ってくれてたよね。」


    藤川「そうね、駆り出されて(笑)。」


    古舘「ゆうたはゆうたでもう留学するって決めた辺りで。」


    藤川「そうそう。多分就活もどうなるかよくわかんないし、もう受かったとしても辞めるってなって。そう、俺は、じいちゃんから留学してこいって言われたんだけど。正直その時点では、俺もどうなるのかよく分かってなくて。」


    古舘「俺もその時点ではちょっと止めてたもん!さすがに海外行くなよ、それは寂しいしって。」


    藤川「だって今だったらわかるけど、何も目的の無いまま、”ちょっとアメリカ行ってくるわ〜”は危険すぎるし。止めるのが正解だと思ったけど。」


    ーー完全に分岐点だったんですね。


    古舘「はい。まぁでも、その後、俺がソロ活動が始まり、ゆうたは1年後海外行くこと決まってるとはいえ、暇だから。初ライブも来てくれて、しょっちゅう来てくれて、終わったら飲み行ってね(笑)」


    藤川「だって、全部行ったよ!?』


    古舘「全部来て(笑)。お客さんから見たらどう思ってたんだろ?」


    藤川「あぁ、あいつまだなんかやってんだなっていう(笑)。」


    古舘「スタッフでいるみたいな。でもそん時ぶっちゃけ、その時の俺は全然さ、何もないじゃん?周りの人に助けられながら音楽やってるみたいな。」


    藤川「死んでるみたいな(笑)。中尾さんとかやっぱ大人だし、大人に支えられてるみたいな。」


    古舘「んで、そんな時を経て、俺もソロやってて、ゆうたが海外に行くわけよ!この27年間人生で初の長いお別れが。」


    藤川「だって5日以上離れたことないもんね?」


    古舘「ゆうたが居なくなる最後の一ヶ月とかやばかった、大荒れだったよ!?」


    藤川「だって俺、顔腫れあがってたもん(笑)」


    古舘「俺も毎回記憶飛んでたし、最後に言われたのが、俺が泥酔してぶっ倒れてるのみて「俺こんなフル見たくないよ!」ってゆうたが叫ぶって言う…。」


    藤川「くっくっくっくっ…、三宿WEBで(笑)。」

     

    古舘「そう、ハッキリ幼馴染に言われるという(笑)。あの時、どん底に落ちてたよね、二人とも。」

     

    藤川「うん、本当に。でも俺はあの頃、気持ちも切り替わっていたから割と清々しいというか、憑き物が取れていたというか。まだピントが定まっていない状態のフルはそれを見てさらに堕ちていった、みたいなとこあるよね?」


    古舘「ある。ゆうたが居なくなる寂しさと自分の不甲斐なさが相俟って。で、最後成田まで見送って号泣会が再度あり。ほら、あんとき他にも友達いたじゃん?見送ってくれたさ。」


    藤川「うん。」


    古舘「で、俺、空港出てさ、ボソッと無意識に出ちゃった一言があって。それ聞かれてて、みんなに。」


    藤川「え、なんて言ったの?それ知らない。」


    古舘「空って広いなあ、って…。無意識に。空虚だよね、もう(笑)。」


    藤川「(爆笑)エグってるじゃん(笑)。」

    ーーで、ついにいつも側に居たゆうたくんがいなくなったと。


    古舘「もう、そっから地獄ですよ。ゆうたも居なくなったし、フラフラしてるし、音楽もうまくいかないし。相変わらずぐだぐだしてるし。一方ゆうたは海の向こうで新しい生活を送っているしで。でもその怠惰の渦中、なんとなくの意識はあって。俺とゆうたって言ってしまえば子供が戯れあってるようなもので、足の引っ張り合いというか。お互い高めよう、みたいな仲ではなかったじゃん?」


    藤川「かなりそうだったと思う。」


    古舘「俺とゆうたっていうよりもうSALOVERS自体がさ、そういうものだったと思うのよ。みんなで傷を舐め合ってるというか。それもひとつの美学だったとは思うんだけど。」


    藤川「舐め合いだし、エグり合ってたし…。」


    古舘「各々の満たされない心をお互いが擦り合ってきたバンドだし。」


    藤川「端から見たら楽しそうには見えてたんだろうね。そういう様が。」


    古舘「そうそう。ある種、内輪ノリのバンドだったじゃん。」


    藤川「うん、そうだね。」


    古舘「でも、ゆうたがいなくなってからは、すぐには変われなかったけど、あいつも居なくなったし自分も頑張ろう精神は出てきてた、あの当時。」


    藤川「フル自身が?」


    古舘「そうそう。そっから気合い入って作り始めたのが、2016年11月に2ndのBETTER。で、年明けて半年後には2を結成してるんだね、こう顧みると。」


    ーーすごいスパンですね。


    藤川「え、そんな急ピッチなスパンで?」


    古舘「そうだよ。事実上、もう2017年の1月にはスタジオに入って2を取り組んでいるから。」


    藤川「あ、その時、たまたま日本にいたわ。その話、俺、フルの家のキッチンで聞いたもん。こうしていこうと思ってるって。」


    古舘「え?なんでいたの?」


    藤川「いや、たまたま帰国してたのよ。」


    ーーそこで2の話を初めて聞いたと。


    藤川「そうです。で、Pちゃんはわかるけど、他は?え?って感じで。ベース(赤坂真之介)、あいつで大丈夫か?って(笑)yucco自体は俺は当時知らないから。真之介はポニテ(※5)で顔見知りで話したりしてたから、人となりは知ってたから、逆にそれで大丈夫かなと(笑)。」


    古舘「(笑)」

     

    藤川「で、バンドを新たに組むんだって話は聞いていたけど、リハとかを見てるわけではないからどんな感じなんだろうなってのはありつつ。もうその頃はフル、お芝居も本格化していて行った時期だよね?」


    古舘「そうだね。役者の活動もその辺りから始め出してて。実際、例のグダグダしてる時期はゆうたがいなくなって3ヶ月くらいかなあ。そっちは?」


    藤川「俺はフルの動きは細かくは見えないじゃん?BETTERが俺のとこに送られてきてから、毎っ日聴いてた。でも、離れてるから感傷的になって、とかじゃなくて、そしてまたお客さんと同じような聴き方でもない…、うまく言えないんだけど、狂ったようには聴いていた。深層心理はフルの作品で励まされるというか。心細いのは事実だから。フルからの手紙を反芻してるみたいな感じかなあ。」


    古舘「でもさ、覚悟して自分の進む道が決まった訳じゃん?でさ、片や幼馴染のフルが全然ボロボロでそのまま終わっていく可能性もいっぱいあった訳じゃん?むしろその可能性の方が高いわけで(笑)。今はこうしてある種の奇跡的な生還を見せているだけで。」


    藤川「いや、その見え方は違くて。俺自身もこっちで馴染めないでバッド入ってたから。英語も全然喋れないし。友達は出来てはいたけど、そこまですぐにオープンにはなれないしね。」


    古舘「うんうん。」


    藤川「What’s up?みたいな挨拶はみんなしてくれるんだけど、不安だらけで。で、片やフル含め同い年のみんなは既に仕事をしてるわけで、俺、いい歳してなにやってるんだろう、みたいな風に思ってるときにBETTERが届いたから。で聴いてみたら、フルがもがいている様を凄い感じて。それでこの人も頑張っているんだなって思ってたよ。」


    古舘「俺はきっと、ゆうたは挫折してさ、なんつったってあの頃のゆうた、な訳じゃん?仕上がりが。SALOVERS時代のゆうた、SALOVERS終わりのゆうた、なわけじゃん。」

     

    藤川「うん。」


    古舘「だから失礼な話、当然すぐ日本に帰ってくると思ってたのよ。」


    藤川「うん(笑)。」


    古舘「余裕で。」


    藤川「クソ雑魚やん(笑)。」


    古舘「でも、戻ってこないからさ、それで俺も、やべえ、みたいな。全然向こうで頑張ってるんだ、って。」


    藤川「ああ。」


    古舘「で、BETTER作ってもうまくいかないし、でもそこで一気にギア入って、2が始まったの。覚悟が決まったというか。これまでは何処か自分でもSALOVERSの延長線上だったし、SALOVERSに対して潜在で未練があったのかもしれない。」


    藤川「ああ。」


    古舘「でさ、みんなでツアーとかでメンバーで飯行ったりするじゃん?空き時間に。で、2年間ソロやってる中でマネージャーと二人で飯行くじゃん?で、当時回っていた地方でお気に入りの店とか一緒に行くんだけど、妙に味気なく感じちゃって。」


    藤川「楽しめない的な?」

     

    古舘「そう。今まではいっつも、大盛りで食ってるゆうたとか、清也とかケバとかが横でグッチャグチャ喰ってるとか、アレなんだよね、要は。だから美味しく感じれたんだよね。そんな風に味気なさを感じてたんだけどさ、2の結成前は。で、同じタイミングで役者のきっかけも貰ったその時期に、ようやくSALOVERSというか、自分の過去と決別できたんだよ。」


    藤川「なるほどね。で、2が始まると。」


    古舘「そう。で、まさかの流れというか、あの燻ってた時期が嘘のような目まぐるしさというか、そういう時間を経て今に至るというか。」


    藤川「怒涛だったよね。それは思ってた。」


    ーーケバさんも清也さんも音楽続けていますよね。


    古舘「はい。リリースしたり全国ツアーやったりとか、そういう感じではないとは思うけど。でもさ、ケバ、就職するんだって


    藤川「うん、噂、耳にしている。」


    古舘「就職先が飲食みたいで。で、今あいつも頑張って修行してるんだって。天ぷら屋さんで。でも、その就職先、全部洋食店さんらしく、なんで天ぷら屋さんで修行?みたいになってて焦っているっていう話は耳にした(笑)。」

     

    藤川「嘘でしょ(笑)。」

     

    古舘「それしながらリフの惑星(※6)って自分のバンドをやってるね。清也は清也でL.A.に今住んでるんだよね。」

     

    藤川「俺、アメリカで会ったのよ。そしたら完全に外国人になってて。ハーフどころの話じゃないというか(笑)完全ローカル。マジ誰?ってなって。相変わらずアイツ一言も喋んないけど(笑)」


    古舘「無口は変わらず(笑)。」

     

    藤川「(清也の真似をしながら)”なんかしたぁ〜い〜”とか言って。」

     

    古舘「なんかさ…、今だから言えることなんだけどさ….、SALOVERSってバケモノしか居なかったよね…。」

     

    藤川「(爆笑)確かに(笑)...。」

     

    古舘「だってさ、まずメンバー中さ、2人刺青入ってるでしょ?」


    藤川「ギャッハハハハハハハハッ!(笑)」


    古舘「メンバー中2人海外行ってるでしょ?おかしいよ。俺が一番バンドの中でまともだよ、ほんと。やだよ、もう。」

    ーー今だから言えるSALOVERSにまつわる話って聞かせてもらえますか?


    古舘「確かに。SALOVERS終わってから何も話してないもんね。」


    藤川「うーん、とにかく清也は喋んなかったよね。大阪から帰ってくる車中、スタジオでのリハ中も。まず清也はこういう印象。どういう風にコミュニケーションしてたのかが、自分でも謎(笑)。音楽作る上で。で、ケバはまず起きないっしょ。酒飲みすぎてろれつ回ってないし。とにかく遅刻が多かったよね。」

     

    古舘「活動の最後の方とか、マジで辛かった。まあ、だから無期限活休になってるんだけど。俺も精神崩壊してた。4人揃うと話せないくらいだったもんね。今でこそ仲はいいけどさ。あの時はマジでエグってた。」

     

    藤川「だって俺、現実から逃げたくて毎晩六本木行ってたもん(笑)。」


    古舘「俺、ゆうたの好きなエピソードとして、ストレス溜まりすぎて、家で焼酎を生(き)で一気飲みしていたっていう(笑)」


    藤川「一升瓶を半分くらい空けてて。しかもテレビ見ながら。一番ヤバかったのはアルバム録ってて、プロデューサーさんから”明日まで考えてきて”って言われて、俺も俺で ”はーい”って言って。返事してるだけで気が気じゃないっていう。12時から0時まで1ヶ月間ビッシリじゃん?」


    古舘「しかもあの当時さ、スタジオでさ、メンバーひとりずつ10個か20個くらい各々引き出し考えてこいって言ってさ、メロと曲と歌と詞だけあってさ。ひとりでゆうたにドラム叩かせてさ、はい違う、次、はい次、みたいな。一人一人やってたじゃん。地獄でしょ(笑)。俺がしてたんだけど(笑)。」

     

    藤川「今考えるとおかしな話で、深夜0時に終わるでしょ?で、帰って深夜1時じゃん?つか、そんな夜中ドラム叩けないじゃんね?(笑)どうやって練習するんだっていう…(笑)。それは毎日疑問を抱きながらも毎日一升瓶空けて、朝方4時に寝るっていう。」


    古舘「(爆笑)」


    藤川「そう、仕方ないから朝、スタジオに向かってる途中で口でドラムを叩くという(笑)。」


    ーーせめてもののイメトレですね(笑)。

     

    古舘「本当、それやってたもんね…。(笑)そのストレスから一回さ、清也が顔真っ赤にしながらスタジオに入ってきてさ、ソッコー俺が”お前、酒飲んだ?”って聞いたらさ、”あっあ、ああ、あ…。” とかってドモり出してさ、”お前飲んだだろ、水2リットル一気飲みしろっつって(笑)。んでギター弾かせてダメでブチ切れるみたいなさー(笑)。」


    藤川「(爆笑)お酒飲んでさ、プレイがノッてくるようなミュージシャンの人はたくさんいるけどさ、あの人はそういうタイプじゃないもん(笑)。むしろやっちゃいけない方のタイプじゃん(笑)。」


    古舘「結構さ、その頃というか、特に後半なんかは大変でさ、辛かったけどさ、でもそれがあるからこそ今、大好き、みたいなところあるよ。あの頃がなかったら、今は無いもん、絶対。」


    藤川「あんな辛いことってあるの?みたいな(笑)。」


    古舘「そうそう(笑)。だからさ、俺もゆうたもさ、ケバも清也もそうだと思うけどさ、それぞれ違う道に踏み出してもさ、あの頃、しょーもなくて辛いあの時期がなければさ、今無いもん。で、あの地獄を味わってるから何でもできるぞっていう風にも思う。」


    藤川「そうだよ、あれ耐えたんだもん。」


    ふたり「(笑)」

     

    古舘「清也だけは、不完全燃焼だった印象がある。あの時さ、俺、メンバーひとりひとりのところ行ってさ、”俺、SALOVERS辞める”って言いに回ったじゃん?まずゆうたに言ってさ、”その方がいい”って言ってくれて。ケバに言ったら、”俺はやりたいけどフルがそう思うならそれが正解だと思う”と言ってくれて。清也は”いいんじゃない?”って言ってくれたけど、最後まで魂を燃やせなれなかったんじゃないかと思ってて。」

     

    藤川「へぇ…、あ、でも、いいんじゃないっては言ったんだ。」

     

    古舘「うん、そうは言ったけど、ラストライブの時にさ、唯一メンバーで泣いたのって、清也だけなんだよ。」


    藤川「え…、泣いたの…?」


    古舘「最後の頃さ、一番やる気なさそうに見えてたじゃん、清也。でもさ、ラストライブで泣いてたの、清也だけだったんだよ。」


    藤川「ヘーェ、知らなかった…。」

     

    古舘「俺らはさ、何ひとつ感傷的になってなかったじゃん?」


    藤川「うん…、日がな爆笑してたもんね…。」


    古舘「やっと終われるっていう気持ちの方がデカいというか。でもあいつだけは泣いてて。」


    藤川「この前L.A.で会った時さ、清也がさ(モノマネしつつ)”もぉ〜いっかいやろぉ〜よぉ〜”って言ってたよ(笑)。でもさ、現実的に無理じゃん!俺もあいつもアメリカいるしさ(笑)。そもそももう一回やろうって言っておきながらさ、”俺もぉ〜アメリカに来るからぁさあ〜とか言っててホントに来ちゃってさ、もう言ってることとやってることが乖離し過ぎててわけわかんない…(笑)。」

     

    古舘「アメリカでやるつもりなのかな?(笑)」

     

    藤川「(笑)彼も彼で焦りがあるんだと思う。フルも始動したし、ケバも新しい道が開けてきたし、俺も俺で軌道に乗ってるわけではないけど、先が見えてきたからさ…。元メンバーって言う前にさ、幼なじみだからさ、友達として ”清也は絶対大丈夫だよ” って話をしてて、その流れでさ、またやろうって言葉が出てきたんだよね。」


    古舘「でもさ、面白いなって思うのがさ、3月25日のラストライブでさ、こういうのも取って付けたみたいで嫌なんだけどさ、あの日を境に俺ら生まれ変わったんだと思うんだよね。ベタな言い方だけどさ、終わりから始まることってあるんだなって実感した。初めて。よく聞くじゃん、そういうこと。」

     

    藤川「確かに。」

     

    古舘「あの終わりがなかったら…、いや、お客さんには当時散々言われたけどさ、なんでこんな終わる方するんだって。もうちょっと感傷的になってもいいんじゃないか、とかって。当時の新譜(※7)からばっかり演って、MCでも”アルバム出したんで、そのツアーです”とか言ったりして、マジで最悪だ(笑)。」


    藤川「そういうこと、いわゆるお客さん、支えてくれた人たちのこと、何も考えれてなかったかもね…。当時は子供すぎて。」


    古舘「俺、今、お客さんたちのこと、心から好きだからね。めちゃくちゃ考えるし。」


    藤川「それ、当時からすると全く考えられない…。」


    古舘「あの当時の俺、そういうの無かったじゃん。お客さんよりメンバーの方が好きだったし!」


    藤川「何その比較(笑)。比較する対象じゃないから(笑)。あ、それで言うと俺は違ったけどね。(笑)」


    古舘「(笑)。メンバーが好きっていうのは違うか…、なんていうか、自分のことでいっぱいいっぱいでそこまで考えられなかった。」


    藤川「ああ。」


    古舘「誤解を恐れずに言うと、信用してなかったかも。まず、俺らの何が好きなの?っていうのもあったし、そんな俺らなんて、っていう気持ちもあった。」


    藤川「ああ。自信喪失してたしね。特にあの頃は。」


    古舘「そう。でも、今はお客さんのこと、メンヘラかよ、ってくらい信頼してて。」


    藤川「逆に今は何で自分たちのお客さんで居てくれるか、ってことがわかるってこと?」

     

    古舘「うん、わかるし、最近思っているのは、俺らがいなくても、音楽が無くても生きていけるわけよ、極論。暮らしていけるじゃん、音楽聴かなくても。まして俺なんかいなくてもさ。でもさ、俺の場合はお客さん居ないと意味ないのよ。お客さん0人の前で演奏しても、意味ないの。」

     

    藤川「そりゃそうでしょうよ。」

     

    古舘「そう、当たり前のことなんだけどさ。立場というか関係性が、全然真逆なのよ。お客さんからするとさ、無くてもいいことを愛してくれてるというか。で、俺の場合はお客さん、ファンの人たちが居てもらわなきゃいけない立場で。そういう至極当たり前のことに、ようやっとこの歳で気付けたんだよ。馬鹿みたいだけど。」


    藤川「うん。」

    古舘「あのSALOVERSの時、最後のライブ、3月25日の渋谷CLUB QUATTRO。超満員でさ、しょーもない俺らをさ、お客さん見送ってくれたじゃない?で、その後さ、ソロになってさ、あ、そりゃ全員じゃないよ?でも、続けて応援してくれる人たち、勿論居たよ。でもそれ以降のソロのライブではQUATTROとか演れてないわけで。規模が小さいところでも埋まらなかったし。(←正確には埋まってましたが、古舘さんの記憶の中では埋まっていないストーリーになっているようなので、このまま進めます。)って時に、その寂しさと同時に、それでもまだ観に、聴きに来てくれる人たちも居て。その様を見てさ、そういう人たちが居てくれてる実感があって、ガラッと変わった。信用するようになった。」


    藤川「うん、うん。」


    古舘「同時に、居なくなったお客さんのことも、変な話だけど、信用できた。あ、当然だよな、って。」


    藤川「どゆこと?」


    古舘「これでいなくなるって、そういうことだなって。今まで愛されていることに疑いの目で見ていたけど、綺麗に居なくなる人は居なくなるんだ、と。そういうもんなんだって。自然の摂理じゃないけどさ(笑)。俺がバンド辞めてさ、定まらないでグダグダしていたら居なくなるんだ、分かりやすいなって納得したの。で、片や本当に好きでいてくれる人だけ残ってくれてるの。疑いなく俺のことを愛してくれているんだって。」


    藤川「うん。」


    古舘「別に流行ってるからとか勢いあるからとかそういう理由でなくて、俺が、俺らがどんな状況に陥っていたとしても、居てくれてるんだって。」


    藤川「そういうことに気づけたんだね。」


    古舘「本当に大きい気づきだった。」


    ーーゆうたくんから見て、SALOVERSと2の違いって何処だと思いますか?古舘くんのこととかでもいいんだけど。」


    藤川「まずフルがメンバーに気を遣っている(笑)。」


    古舘「(爆笑)。ちと、この部分の一節、デッカく書いて欲しい(笑)。もう一回言って(笑)。」


    藤川「クソ気ぃ遣ってる!(笑)」


    古舘「(爆笑)」


    藤川「もう結成して…1年?俺の知ってる2は…、そうだな…、GO 2 THE NEW WORLDのMVを撮っている時にさ、ちょうど俺、日本帰ってたじゃん?そん時にめちゃくちゃ思ったね。気ぃ遣い過ぎやろ、と(笑)。なんじゃこりゃあと(笑)。SALOVERSの時は微塵もなかった、あの気の回し(笑)。」


    古舘「(笑)」


    藤川「でもさ、Pちゃんは察することができる人じゃん?空気を読めるというか。で、超ド級の天然ベーシストがいるでしょ?yuccoはハッキリしてるじゃん?こう言いたいこととか思ってることが。SALOVERSの人たちは居なかったじゃない?ハッキリ言う人がさ。」


    古舘「いないいない。」


    藤川「Pちゃんも空気読めるとはいえ、しっかり言いたいことはハッキリ言うし。そういうハッキリしてる人たちと一緒に組んでるから気ィ遣うんだろうなあ、っていう印象。で、演奏もみんな上手いし。でもSALOVERSの時は、フルも俺らに言わなくちゃいけないことも沢山あっただろうし、別に音楽に詳しいわけでもないし、演奏も下手だし、って考えるとそうなってるのはよくわかるんだけどさ、そこはある種。違うから当たり前なんだけど、なんか見てて面白かったよ。」


    古舘「でもね、最近変わってきてるかも。」


    藤川「ん、関係性が?」


    古舘「そう。この前さ、俺とPでふたりで作業した時に、Pに手伝ってもらいながらソロやってた時とかさ、2結成し始めた頃のことを思い出したの。俺とPちゃん、バンド始めてからさ、距離あったの、ずっとなぜか。まず真之介とyuccoを馴れさせないと、馴染ませないと、みたいなところが頭の中にあって。で、PはPでギタリストとしての活動もやってるし、俺は俺で芝居もやってるし、お互い背中見せようみたいな関係性で、なぜか距離が空いてたのよ。」


    藤川「へぇ〜!」

     

    古舘「で、この前一緒に作業してた時に、ああ、やっぱりこれだなっていう手応えがある瞬間があって。そこで俺とPの間でガッと盛り上がるものがあって。って時にさ、yuccoと真之介、俺とPちゃんって2分割してみた時にさ、Pちゃんとは違う気の遣い方してると思う、あの二人には。まだ始まったばかりだから、どこまで言っていいのかがわからない、っていうのは出てきたかも。」


    藤川「でもさ、プレイ上手いじゃん?何か言うことあるの?」


    古舘「いや、上手いだけじゃさ…。」


    藤川「いやいや、わかるよ。」


    古舘「ほら、お披露目会じゃないから。やっぱり演奏を通してさ、その自分ら、その人間が持っているもの…、表現というか、音楽だけじゃないじゃん?そういうものを見せたいわけで。ただ演奏するっていうのではなくてさ。」


    藤川「勿論。」


    古舘「例えばさ、ゆうたはさ、そりゃテクニックだけで言ったらさ、上手いとは言えないけどさ、でもそれ含めでゆうたってキャラクターの濃さ、それこそ愛される要因の一つになるっていうかさ。」


    藤川「褒められてる気がしない(笑)。」


    古舘「てか、ドラム以外の表現がエグいじゃん(笑)」


    藤川「ギャッハハハハッハハッッハ!!」


    古舘「あと顔(笑)。」


    藤川「顔ね。」


    古舘「そう(笑)。あと2とSALOVERS一番違うのが、確かに俺だよね。スタンスがSALOVERS時代とは全く違う。」

     

    藤川「超違う。」

     

    古舘「あとこれも言わずもがななんだけど、あの2のあのメンバーと会わなかったらやれてないね。これは明確。」


    藤川「だって、あのフルがスタジオ予約してるんだよ?考えられない…。」

     

    古舘「いや、最近はしてないけどね(笑)。」

     

    藤川「あと、運転しまくってるんでしょ?機材も運んで。」


    古舘「そうだよ(笑)。」


    藤川「マジで信じられない…。あの天上天下唯我独尊の面影がもはや…。」

    古舘「そういえば、2の初ライブ(※8)、ゆうた来てくれたよね。」


    藤川「ドライバー人員で(笑)。でも、めっちゃ良かった、ファーストライブ。」


    古舘「VIRGIN聴いてどう思った?」


    藤川「感想、言ったの覚えてるよ。」


    古舘「なんて言ったっけ?」


    藤川「売れるな、って(笑)。」


    古舘「そうだそうだ(笑)。SALOVERSとはジャンルが違うかもね。やりたいこと自体も。」


    藤川「泥臭さがないのと、しなやかさがある。」


    古舘「あとは何処か前向きというか、特に2ndはね。光を感じれるというか。」


    藤川「どよ〜んとしてないもんね。あとソリッド。SALOVERSよりいいと思う(笑)。」


    ーー2は今、インディーで活動してますが、SALOVERSはメジャーレーベルと契約してました。メジャーを経験してどうでしたか?


    藤川「わかんないです(笑)。大人がいっぱいいて、チヤホヤされた(笑)。」


    古舘「(笑)でもさ、めちゃくちゃ感謝してるよね。マジで感謝してるけど、俺らが不甲斐なかったよね。」


    藤川「俺個人的に思うのは、それがきっかけていろんな人と知り合えたのは財産。」


    古舘「これ、俺、今めちゃくちゃ思ってることなんだけどさ、なんで俺、バンドやっているのかっていう理由ってすごく大事な気がしていて。」


    藤川「クッソ大事。」


    古舘「あの頃さ、なんだかさ、好きで始めたはずなのにさ、人に言われてバンドやっている気持ちになりながらやってなかった?」


    藤川「あったあったあった。」


    古舘「10代でメジャー契約してるからさ、そうなっちゃうのも今になればよくわかるけどさ。なんで曲作らないといけないの?なんでいいライブしなきゃいけないの?ってものを抱えながらさ、大人たちの顔色を伺ってたもんなあ。」


    藤川「うん、そういうのメッチャあったし、あと漠然と売れなきゃ、みたいなのがあった。」


    古舘「何も思考していない、ただの売れなきゃ、が。」


    藤川「普通は色々あってのさ、いろんな積み重ねがあっての、売れなきゃ、なのに。」


    古舘「そう、売れなきゃ周りに怒られるから、みたいな。」


    藤川「インタビューとかで、目標は謎の武道館です発言とかして。」


    古舘「してたしてた。」


    藤川「過程が無さすぎ。」


    古舘「今ならさ、例えばゆうたは何で海外にいるの?って問うた時にさ、自分のため、ってわかるでしょ?誰かのためじゃなく。」


    藤川「うん、自分のため。」


    古舘「俺もそうなんだよ。今、自分のためにバンドをやっている。そういう自意識が芽生えて、自分のためにやってる中で、自分がいいと思っている答えをお客さんが好きでいてくれるのって、マジで奇跡に近くて。あの頃は自意識なんてのもなくてさ、ただなんとなくやってた。覚悟が決まってなかった。」


    藤川「うん。」


    古舘「だから遅刻もするし、上手くもならないし、グダグダだったじゃん。だってさ、3年間メジャー居てさ、アルバム1枚しか出せなかった、作れなかったわけじゃん。そりゃクビ(※0)切られるよね(笑)。」


    藤川「(笑)。」


    古舘「余裕でクビになるよ、そんなの(笑)。学生ノリの遊びにいつまでも付き合ってくれるわけないじゃん?(笑)」


    藤川「謎のシングルラッシュ(※10)切ってたよね(笑)。」


    古舘「シングル3枚切った後、アルバム出さないという暴挙に出てるからね(笑)でもさっきの話に戻るけどさ、みんなそれぞれ自分のために今は頑張っているじゃん?俺、ゆうた、ケバ、清也。あんときは仲間同士で居たい、みたいな気持ちあったじゃない?」


    藤川「あったあった。」


    古舘「今、俺、それすごい嫌なの。2のメンバーにも常に思ってて。何のためにバンドをやってるか、っていう意志が、今の俺たちには必要だなあって。」


    藤川「なるほど。」

     

    古舘「例えばさ、俺のために音楽演って欲しくないし、所属している事務所とかレーベルのためにも音楽やって欲しくないし。」


    藤川「うんうんうんうん。」


    古舘「当時の俺が気にしていた、そういうこと全般ってホント全てどうでもいいことなんだよね。周りのスタッフの顔を伺ってさ、おあつらえ向きの答え出したってさ、そのスタッフも喜ぶわけがないし、そもそも。そんな想定内の答えなんてさ。やっぱり何処か裏切ってほしいって思っているわけじゃない?いい意味でさ。やり方はめちゃくちゃだったとしても、どこかそういう風景を見たがってるというか。だからそういう自分のために音楽を、バンドを、っていうところはメンバー全員一緒というか意識の足並みを揃えたい。特に今は。そこから始まってさ、それでいつか自分たちのために始めた音楽がさ、会ったことのない誰か、聴いてくれている誰かのものになるっていうのが最高だなって。」


    ーーそのメンバー内の共通のバンドをやる上での意識のズレっていうのは具体的にあるんですか?


    古舘「ようやく結成して2年目なので、そういうところが綻びというか慣れというか、なんとなく最近感じます。一緒の仲間だからこそ、例えばSALOVERSの時はキレる、みたいなキャラでしたけど、今は叱るって言ったらアレなんですけど、とは言え最年長者なんで(笑)。キツめに言ったりすることはありますが、以前のキレるとかではないですね。」

     

    藤川「んなこと言ってもさあ、俺の環境、もう、すごい無茶苦茶な外人だけらけよ(笑)。野心も凄いわ、もう、ホント色々凄いよ(笑)。」


    ーーSALOVERSロス現象、まだ一部ではあるらしいです。


    藤川「あ、ファンの人たちの中で、ってことですか?」


    古舘「そうみたいですね。やっぱりSALOVERSが良かったあ、みたいな。それはまあ、俺もよく聞くし。その辺はどう思う?ゆうた元メンバーじゃん?で、俺は違うメンバーと新しいバンド組んでるじゃん?普通の目線から考えるとこれ複雑?」

     

    藤川「いや、それはさ、ショーもないバンドしてたらそうだけどさ、ファーストライブ観てメッチャいい!ってなったから、一切無いね、妙な寂しさとか引きずる感じとか、それこそ妬み、みたいなイチモツは。」 


    古舘「ああ。ショーもないバンドやってた方が逆にあるんだ?」


    藤川「あると思う。何してんの?って思っちゃうだろうね。」


    古舘「確かにそうか。ケバも清也も応援してくれてるもんね。」


    藤川「してるしてる。」


    古舘「俺、音楽的な才能、無いんだよ。人脈も狭いし、人当たりも人付き合いも良く無いし。ただ、なんか人を引き寄せる、みたいなものはあると思ってて。出会える力というか。数多くでは無いんだけど。ピンポイントで大きな出会いに巡り会えてるような気がしている。それしか無いんだけどね(笑)。」

     

    藤川「ああ、引くよね、確かに。今のメンバーや関わるスタッフさんと出会えたもんね。」

     

    古舘「でもさ、二回目のバンドやってます、名前が2ですなんつってさ、元幼馴染のメンバー3人がさ、それぞれの機材を現メンバーに配る、みたいなことって無いと思うのよね。ドラムセット全部あげるって(笑)。」


    藤川「待って、アレあげて無いから(笑)。貸してるの!(笑)」


    ーーそうなんですね。2のメンバーはSALOVERSの機材類を継承してるのですね。


    古舘「そうなんですよ。みんなくれて。そういうことも含め、2のメンバーは全員2回目のバンドだしさ、俺が思うのはさ、いつか、大きな場所でやるとするじゃ無い?2としての一つの到達地点というか。そこに立ってるのはさ、2のメンバー4人だけじゃ無いと思ってるからね、俺。SALOVERSのメンバーやポニーテールスクライムのメンバー、yuccoが札幌で組んでいたメンバーもそうだしさ、計11人で立ってる感じがすると思う。」


    藤川「ああ、うん。」

     

    古舘「これってホント、仲間って言うと大袈裟だけどさなんか辛いこととか折れそうな時とかさ、ふと思うもん。俺らの後ろには7人のメンバーが支えてくれてるって、勝手に思ってるんだけどね。じゃなかったらさ、2なんて名前つけないもん。バンドなんてみんな何回でもやるじゃん?やりたかったらさ。バンドやることでいろんなことを背負う必要、普通無いしさ。」

     

    藤川「うん。」


    古舘「2回目だろうが3回目だろうがさ、別にフレッシュな気持ちで本人たちができてるんならさ、最初のバンドだとも思うし。それが例え5回目でもさ。でも2は敢えて、ってわけでは無いんだけどさ、全部ひっくるめて背負いたいの。俺たちが頑張ってさ、何かしらの輝きが発せられたとしたらさ、その11人みんな輝けると思うのよ。綺麗事に聞こえるかもしれないけど、今の俺は本気でそう思ってる。どういう輝きなのかはそれぞれ違うと思うけど、前を向いていたい。うん、上じゃなくて、俺の場合は前だな。」


    藤川「そういう思いからDEADHEAT(※11)が生まれたんだね。」


    古舘「そうだね(笑)。」


    ーーさて、そんないろんなストーリーがある中で、いよいよ2のツアーのファイナルは7月11日。渋谷CLUB QUATTROですね。3年前SALOVERSが事実上の解散をした場所です。あれから3年を経て古舘さんは新しいバンドでこの場所に戻ってくるわけですが、ゆうたさんはどう思いますか?

     

    藤川「俺はQUATTRO戻ってくるタームが激早えなと思いました。」


    古舘「戻ってくるって思ってた?正直。」


    藤川「いやあ、いつかはあんだろうなとは思ってたよ。聞いてた話だと、ソロの時なんかはさ、なんか燻ってみたいだけどさ、とはいえいつかやるだろうなとは思ってた。で、 UNITやってさ、次はQUATTROって流れ聞いてさ、正直 ”えっ!?”っては成った。早すぎない?みたいな。 結成一年でQUATTROワンマンやるんでしょ?」


    古舘「うん…とはいえ、相当賭けというか博打だなとは思う(笑)。ソールドになるかどうかとかもわかんないし。」


    藤川「うんうんうん。」


    古舘「QUATTROだけじゃなくて今回のツアーに関して全部言えるんだけど、2ってさ、1回目あっての2回目じゃん?バンドとして。でさ、俺のさ、第1章ってQUATTROまでなんだよね。QUATTROまではさ、1回目のバンドで景色見てきてるじゃん?この後が次章になっていくことになるわけで。」

     

    藤川「確かに!その先は見てないもんね。」

     

    古舘「そう、そこから新章が始まるのよ!!めっちゃ自分がそこで変わるような気がしてるのよ!3年前のあの日、俺、なんの感情も湧いてこなかった事実があるわけ。今思えば、そこに封していたんだと思うんだけどさ。何処か努めて。蓋開くとさ決壊するって思ってて。で、そっからマジで色々あった中でさ、今回QUATTROやるからさ。なんか、あの解散したときの文言あるじゃない?オフィシャルで載せたやつ。あんときに俺が言ってたさ、この物語の本を一旦ここで閉じます、みたいな。お客さんもおそらく不完全燃焼だったろうし、俺らもね。」


    藤川「それこそさ、ポニテのお客さんもそうなはずだよね。」

     

    古舘「変な言い方かもしれないけど、この日のQUATTROでちゃんと終われる気がする、3年前の燻りが。全然SALOVERSとは違うんだけどさ、2としての始まりがさ。もうさ、今からどんな感情?気持ち?でライブするのかがわかんないもん、マジで。3年越しで崩壊するかも(笑)。」


    藤川「それ見てぇーっ!(笑)」


    古舘「わかんないけどさ(笑)ケバ、清也、ゆうたに一番この日のライブ観て欲しいもん、個人的には。2はさ過去を乗り越えようってテーマでこの1年間活動してきたからさ、そういう意味では、本当QUATTROなんだよ。乗り越える日が。もう完全なる具体なのよ!2がなかったらさ、俺、SALOVERS嫌いなままだったもん。誇れずに。でも今は違う。」


    藤川「え、そこで新章始まるきっかけで、バンド名は変えないの?」


    古舘「(笑)」


    藤川「ホラ、検索しづらいじゃん。」


    古舘「ここでいきなり鉄板な角度を(笑)う、うん、なんかしらの対策はこのタイミングで考えるかもね…。」

    ※1  号泣会……

    幼稚園からの幼馴染でずっと一緒だったが、別々の道を歩むことを決めた会の俗称。二人とも泣きっぱなしだった 。


    ※2  淳治さん……

    作詞家・音楽プロデューサーのいしわたり淳治。中期SALOVERSのプロデュースを務めていた。


    ※3  中尾憲太郎さん……

    ベーシスト・音楽プロデューサーの中尾憲太郎。初期SALOVERSのプロデュースを務めていた。


    ※4  オータコージさん……

    ドラマーのオータコージさん。ソカバン初め、様々なバンドで活躍中。


    ※5  ポニテ……

    2メンバーであるP助と赤坂が組んでいたバンド、ポニーテールスクライム。2016年をもって無期限活動休止。


    ※6  リフの惑星……

    2016年結成したバンド。元SALOVERSのケバこと小林亮平がベーシストで加入。


    ※7  当時の新譜……

    SALOVERSのラストアルバム「青春の象徴 恋のすべて」のこと。


    ※8  2の初ライブ……

    2017年6月10日@大阪・梅田Zeelaに行われた2の初ライブ。


    ※9  クビ……

    所属していたメジャーレーベルから戦力外通告をされ、進行していたレコーディングは一旦中止。最期のアルバムはインディーズからのリリースとなった。


    ※10 謎のシングルラッシュ……

    The SALOVERS

    2013年4月3日リリース「床には君のカーディガン」

    2013年7月31日リリース「アンデスの街でこんな夜はHOT HOT HOT!」 

    2013年10月16日リリース「文学のススメ」

    のシングル盤3枚のこと。


    ※11 DEADHEAT……2の1st「VIRGIN」収録曲。

  • TOUR

     

    One man tour

    “GO TOUR THE NEW WORLD”

    2018年6月20日(水)

    新潟CLUB RIVERST

     

    2018年6月21日(木)

    仙台enn 2nd

     

    2018年6月23日(土)

    札幌SOUND CRUE

     

    2018年6月28日(木)

    名古屋CLUB UP SET

     

    2018年6月29日(金)

    大阪Music Club JANUS

     

    2018年7月1日(日)

    福岡INSA

     

    2018年7月11日(水)

    渋谷CLUB QUATTRO

     

    TICKET : ADV 3,500yen / DOOR 4,000yen

    ※ドリンク代別

    ※3歳以上チケット必要

     

    一般発売:2018年4月21日(土)〜

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